2019年 法と心理学会大会発表賞



 第19回大会時の発表に関して、会員各位からの投票を募りましたところ、「体罰被害の規定因:体罰被害生徒数を用いた検討」が最多投票を獲得し、これによりまして、ご報告者に大会発表賞を授与することが決定されました。

■ 受賞発表
 題目: 体罰被害の規定因:体罰被害生徒数を用いた検討

 報告: 寺口司(大阪大学大学院人間科学研究科)・内田遼介(法政大学スポーツ研究センター)・大工泰裕(大阪大学大学院人間科学研究科)

 概要: 教員が生徒に対して行う肉体的苦痛を伴う懲戒行為である体罰は、学校教育法によって明確に禁じられている。それにもかかわらず、平成28年度においても毎年1000人以上の生徒が体罰の被害を受けており(文部科学省, 2017)、社会問題として注目されている。しかし体罰に関わる研究はその特性上、場面想定法等を用いた質問紙調査が多く、体罰の実情を捉え切れているとは言い難い。そこで本研究では、文部科学省が公開している、実際の都道府県別体罰被害生徒数を用いて、体罰被害数を規定する要因を検討することを目的とした。分析では平成24年度〜28年度の国公立小学校、中学校における体罰被害生徒数を目的変数として用いた。分析の結果、生徒数を統制した上で、全国学力テストの平均正答率が低い都道府県ほど体罰被害生徒が多いことが示唆された。本発表ではこのデータを基に、体罰という違反行為をなぜ行うのかを考察する。




これまでの受賞者
発表大会
受賞者
題目
第18回
山崎優子(立命館大学)
山田直子(関西学院大学)
指宿信(成城大学)
北村亮太(ボイストレーニング)
取調手法によってもたらされる被告人への偏った印象はカメラアングルによって強化される
第17回
山本聡(神奈川工科大学)日本人の主権者教育:契約・取引の社会と関係性・配慮の社会の比較を視点として
第16回
徳永留美(立命館大学)
原菜帆(立命館大学)
篠田博之(立命館大学)
目撃証言における修飾語を伴う「見た」とその確信度について
第15回
村山綾(関西学院大学)
三浦麻子(関西学院大学)
円滑な情報共有を促進する専門家−非専門家による評議手法の検討
應治麻美(名古屋大学)
藤本亮(名古屋大学)
唐沢穣(名古屋大学)
藤田政博(関西大学)
Moral Judgmentと「ごまかし・不正」の心理
第14回
若林宏輔(立命館大学)評議構造の可視化:評議の人数比が評議構造に与える影響
第13回
大森馨子(神奈川大学)
五十嵐由夏(神奈川大学、首都大学東京)
和氣洋美(神奈川大学)
厳島行雄(日本大学)
痴漢犯人はどこにいる?:立ち位置と左右手の観点から
第12回
後安美紀(ATR知能ロボティクス研究所)想起する身体:消えたマイクロスリップをめぐる語りの心理・言語学的考察



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