下記要項にて、国際シンポジウム『信頼される刑事司法とは?~市民と警察・裁判~』を開催いたしました。
【開催概要】
・日 時:2013年3月17日(日) 13:00~17:30(開場12:30~)
・場 所:龍谷大学深草学舎 紫光館4階法廷教室
・参加費:無料 事前申込要 逐次通訳あり
・定 員:先着200名
●基調講演
「刑事司法への信頼に関する国際比較調査 -結果と政策的含意」・・・マイク・ハフ氏(ロンドン大学バークベック校)
「市民との対話・警察の正統性 -実験と検証結果の報告」・・・ロレイン・メイゾロール氏(クイーンズランド大学教授)
●パネルディスカッション
パネリスト
津島 昌弘 氏(龍谷大学社会学部教授)
佐藤 舞 氏(ロンドン大学バークベック校犯罪政策研究所主任研究員)
浜井 浩一 氏(龍谷大学法科大学院教授)
コメンテーター
小林 良樹 氏(慶応義塾大学総合政策学部教授)
【開催趣旨】
近年、公務員の不祥事が相継ぐ中、行政に対する信頼はこれまで以上に大切になってきています。警察や裁判などの刑事司法も例外でなく、住民との信頼構築が問われています。
龍谷大学矯正保護総合センター・実証研究プロジェクトは、2010年度から3年間にわたり、科学研究費補助金の助成を受け、犯罪被害調査の開 発、住民の犯罪不安や刑事司法に対する意識について調査研究してきました。とくに、刑事司法に対する信頼については、EUのTrust in Justice調査と提携して共同調査を行いました。このたび、その成果を国
際シンポジウムにて公表します。
メインゲストとして、マイク・ハフ教授(ロンドン大学)とロレイン・メーゾロール教授(クイーンズランド大学)のお二方をお迎えします。ハフ教 授は、上記調査の責任者であり、国際比較を通じてプロシーデュアル・ジャスティス理論*の検証を行っています。また、メーゾロール教授は、当該分野におい て、実証的根拠に基づいた研究を行っている気鋭の犯罪学者です。シンポジウムでは、お二方に基調講演をお願いするとともに、パネリスト、コメンテーターか らなるパネルディスカッションを開催します。
多くの皆さんのご来場をお待ちしています。ともに今後の刑事司法のあり方について考えましょう。
*プロシーデュアル・ジャスティス理論とは、刑事司法に対する住民の信頼が刑事司法の権力行使の正当性を高め、さらに、住民からの理解や協力につ ながるといった考え方です。そこでは、刑事司法が住民の尊厳を重んじ、公正かつ親身な対応を行い続けることが不可欠であると提唱します。
●講演者紹介
・Mike Hough 氏(ロンドン大学バークベック校教授)
ハフ教授は、元英国内務省研究員で英国犯罪調査の立ち上げメンバーの1人。その後、ロンドンサウスバンク大学、ロンドン大学キングス?カレッジ校 を経て現職。元イギリス犯罪学会会長(2008-2011年)。現在の研究テーマは、刑事手続に対する市民の信頼、市民の体感治安と刑事司法、警察活動と 警察権力の正当性など。
・Lorraine Mazerolle 氏(クイーンズランド大学教授)
メイゾロール教授は、クイーンズランド大学社会科学研究所研究所の「警察活動と治安」のプログラムディレクター兼オーストラリア研究評議会の警察 活動と治安研究所や薬物政策モデルプログラムの主任調査官。研究テーマは、コミュニティの規則、問題解決指向型の警察活動、街頭における麻薬取締るなど。