公募班(唐沢かおり):本研究課題は、犯罪被害者の方々について世間が持つイメージや「心の中(考えていることや感じていること)」に対する理解と、それらに対する被害者の反応を検討するものです。世間は必ずしも、被害者が望むような形での理解を示すわけではなく、それがストレスにつながる可能性も存在します。これまでに進めてきた心の推論や責任判断と対人行動との関連に関する知見を援用しながら、被害者自身が望む「被害者理解」の促進に貢献できる知見の産出を目指しています。
グループ代表
東京大学 唐沢 かおり
犯罪被害者の心の推論と支援的環境の構築
唐沢 かおり(東京大学)
本研究は、人々が行う、犯罪被害者や家族・遺族(以下「被害者」とする)の心の推論、および、被害者自身が行う「他者からの心の推論」に関する推論(メタ推論)に焦点を当て、それぞれの特性や対人態度への影響を解明すると共に、人々が行う被害者の心の推論とメタ推論の差異が、被害者にとって支援的、またはストレスフルな対人環境に繋がる過程を明らかにする。このことを通して、被害者の社会環境への適応の向上、被害者が望む周囲からの理解と支援が提供される環境構築、被害者自身が受容することのできる被害者理解を促進する教育プログラム構築に貢献する知見を産出することを目的とする。
参考URL→ Welcome to our Lab!
唐沢 かおり・白岩 祐子・小林 麻衣子 犯罪被害者の心の推論と支援的環境の構築